上福岡エリアで注目なのが、大型商業施設「イオンタウンふじみ野」だ。「上福岡」駅東口から徒歩12分、日本無線の跡地を利用して2020(令和2)年11月に開業した。3階建ての施設内に約90のテナントが出店しており、無料駐車場も1,800台分整備されている。また各フロアにコンセプトが掲げられているのも特徴で、1階が「食とウェルネスライフのフロア」、2階が「知・学とデジタルライフのフロア」、3階が「アーバンアクティブライフのフロア」となる予定だ。ちなみに施設前を走る「上野台中央線」の拡幅整備も予定されており、完成すれば遠方からも人が訪れるだろう。また、駅から徒歩でアクセスする人によって、駅東口の活気が増すことも期待されている。「上福岡」駅西口は、すでに再開発が完了しており、美しく賑わいある街並となっている。1992(平成4)年に上福岡駅西口住宅市街地総合整備事業の整備計画が、駅西側約35ヘクタールの区域で策定。2006(平成18)年には、従前の2倍もの大きさとなる駅前広場が整備された。これによって夏祭り、フリーマーケット、ライブパフォーマンスなどにも活用され、新たな賑わいを見せている。また、バスの乗り入れも可能となったため、交通利便性が大幅に向上。さらにショッピングモール、クリニックモール、公共施設などが多く集まる複合施設「ココネ上福岡」も開業し、生活利便性の向上が実現した。再開発による効果は、駅の1日平均乗降客数にも見られ、2006(平成18)年には5.4万人であったが、2017(平成29)年には5.7万人となり、増加傾向となっている。
都市マスタープランでは、駅周辺や道路の整備だけでなく、「福岡中央公園」や「福岡江川緑道」の緑、毎年8月の風物詩である「上福岡七夕まつり」などの歴史的・文化的な地域資源を活用することも示している。これによりふれあいの場が充実し、子どもから大人までがより暮らしやすい街になっていくだろう。